相談事例

明石の方より相続手続きについてのご相談

2018年09月10日

Q:認知症の母の代理で相続手続きを進めても問題ない?(明石)

先月、父が亡くなりまして、相続手続きについて親族での話し合いをしていますが、母が認知症の為、相続人全員での合意が難しい状況です。長女の私が母の代理として相続手続きを進めても問題ありませんか?(明石)

 

A:同じ相続人という立場の方には代理ができない手続きがあります

ご相談者様はご長女ということなので相続人の1人であると思います。その場合はご相談者様とお母様は相続人同士で利益相反の関係になりますので、遺産分割協議の際の代理人として手続きすることができないのです。

遺産分割協議には相続人全員の同意が必要です。相続人が認知症の場合は、遺産分割協議の内容について判断能力が十分でないと考えられるので、認知症の方から同意のサインをもらったとしても、その遺産分割協議は無効となります。もちろん認知症の方を除いて行った遺産分割協議も無効です。認知症の相続人の代理人として成年後見制度を使って成年後見人の申立て、遺産分割協議に参加してもらうことになります。

成年後見制度で代理人を立てる場合、認知症の相続人の判断能力の程度に応じて代理人の種類が変わり、代理人の権限が制限されます。どのような種類の後見が必要なのかは、医師による診察結果等に基づき、家庭裁判所が判断します。

成年後見制度についてわからない、代理人の手続きをどのように進めてよいかわからないなど、相続についてご不安なことがあれば、専門家への相談をお勧めいたします。

相続遺言相談センターでは、相続手続きの経験豊富な専門家がご相談に対応させていただいておりますので、お気軽にお電話ください。

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