相談事例

稲美の方より相続についてのご相談

2020年03月02日

Q:母が認知症なのですが、相続手続きはどう進めれば良いですか。(稲美)

稲美町の実家に暮らしていた父が亡くなりました。父の相続財産を調べたところ、稲美町にある自宅マンションと預貯金が1000万円ほどあることが分かりました。相続人にあたるのは母と私と弟の3人です。相続の相談も終え、手続きのみですが、母は数年前から認知症を患っております。認知症の症状が重く、署名や押印はできない状態で、相続手続きが進まず困っています。このような場合、どのように相続手続きを進めれば良いのでしょうか。教えていただきたいです。(稲美)

 

A:相続手続きを進めるには成年後見人を家庭裁判所から選任してもらいましょう。

ご家族の方であっても正当な代理権もなく認知症の方に代わって相続手続きに必要な署名や押印をする等の行為は違法となりますので、相続手続きを進めたい場合には法定後見制度を利用する方法があります。

成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などで意思能力が不十分な方を保護するための制度です。認知症等により判断能力が不十分とされると、法律行為である遺産分割をすることができませんので、成年後見人という代理人を定めて、その成年後見人に遺産分割を代理してもらうことで、遺産分割を成立させることができます。

成年後見人は民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てをすることで、家庭裁判所が相応しい人物を選任することになります。

  • 未成年者
  • 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
  • 破産者
  • 本人に対して訴訟をした又はしている人、その配偶者、その直系血族
  • 行方の知れない者

は成年後見人にはなれません。

成年後見人には、親族が選任される場合もありますが、第三者である専門家が成年後見人となる場合や複数の成年後見人が選任される場合もあります。

成年後見人が選任されると、遺産分割協議後も法定後見制度の利用が継続しますので、今回の相続のためだけではなく、その後のお母様の生活にとっても必要かどうかを考えて法定後見制度を活用しましょう。

 

加古川相続遺言相談センターでは、初回のご相談は無料でお話しをお伺いさせて頂いております。今回のご相談者様のように相続人の中に、認知症や障がいなどによって意思判断能力の乏しい方が含まれる場合には、専門家へと相談をすることをおすすめします。

稲美町在住で相続についてのお困り事で悩んでいらっしゃいましたら、どのような些細な事でも構いません。ぜひ一度お気軽にお立寄り下さい。ご相談者様のご事情をふまえ、専門家がアドバイス、サポートいたします。

 

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