た行
相続手続きの一つとして、建物や土地の名義変更、登記の変更をする必要があります。相続にともない不動産を変更することを相続登記といいます。相続登記には得に法的な期日は設けられていませんが、今後のトラブルを回避する為にもなるべく早めの手続きが望ましいです。
胎児の相続権
胎児は、相続法上すでに生まれたものとみなされます。ただし、死亡して生まれた場合、この規定は適用されません。
代襲相続
被相続人より先に相続する人が亡くなっている場合に、その子供が親に代わって相続人になります。この制度を代襲相続といいます。
直系卑属(子→孫→ひ孫→・・・)の場合はどこまでも代襲していきますが、傍系血族(兄弟姉妹)の場合は甥・姪で打ち切りになります。
直系尊属に代襲はありません。
相続放棄した相続人の子に代襲はありません。
代償分割
相続財産を多く取得した相続人が、その代償として他の相続人に金銭を支払うことをいいます。
代償分割は、分割の難しい財産がある場合によく用いられますが、支払いをする側に十分な資力が必要となります。
単純承認
相続人が被相続人の権利義務を無制限に承継することです。
⇔限定承認
嫡出子
婚姻関係のある夫婦から生まれた子をいいます。
そうでない子を非嫡出子といいます。
非嫡出子の相続分は嫡出子の2分の1です。
調停
家庭裁判所において裁判官と一般市民から選ばれた調停委員が中に立って、どちらの言い分が正しいのか決めるものではなく、当事者双方の話合いの中で合意をあっせんして紛争の解決に当たります。
調停委員
裁判所での調停で、紛争の解決にあたる人です。
調停委員は、原則として40歳以上70歳未満の人で、弁護士、医師、大学教授などの専門家のほか、地域社会に密着して幅広く活動してきた人など、各分野から豊富な知識経験や専門的な知識を持つ人が選ばれます。
調停調書
調停でまとまった合意内容を記載した文書です。遺産分割の調停調書があれば遺産分割協議書は不要です。
調停前置主義
調停で解決できなかった場合に初めて裁判を起こせるということを調停前置主義といいます。
遺産分割事件には調停前置主義は適用されませんので、当初から「調停」、「審判」のいずれの手続きでも申し立てることが可能ですが、まずは家庭裁判所に調停を申し立てて、できるだけ話し合いによる解決を図ったほうが良いと思います。
調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始されます。
直系尊属
直系の関係にある尊属をいいます。父母・祖父母・曾祖父母など。
直系卑属
直系の関係にある卑属をいいます。子・孫・曾孫・玄孫など。
登記
登記には不動産登記、商業登記、船舶登記などがありますが、不動産登記を指すことが多いです。
不動産登記とは、土地・建物の所在・面積などの物理的状況や、所有権・抵当権などの権利関係を記載したものをいいます。
登記により不動産の権利関係がわかるので安心して取引ができます。
特定遺贈
遺言で与える財産を特定した遺贈をいいます。たとえば「自宅土地建物をAに与える」とか「預金のうち1000万円をBに与える」というものです。
⇒包括遺贈、遺贈の放棄
特別縁故者
相続人がいない場合、被相続人の内縁の配偶者、生計を同じくしていた人、療養看護に努めた人など特別に縁故があった人は家庭裁判所に相続財産の分与を請求することができます。
亡くなった人の財産を国庫に帰属させるのではなく、身近な人へ与える制度です。
特別受益
相続人の中に、被相続人から遺贈や多額の生前贈与を受けた人がいる場合、その受けた利益のことを「特別受益」といいます。
利益を受けた相 続人は、いわば相続分の前渡しを受けたものとして、遺産分割において、その特別受益分を遺産に持ち戻して、具体的な相続分を算定する場合があります。
特別代理人
未成年の子とその親が、ともに相続人である場合や、未成年の複数の兄弟が相続人である場合は、遺産分割において親と子、兄弟間で利益相反になります。
このような場合、その親権者は子のために、家庭裁判所に特別代理人を選任してもらう必要があります。
特別養子縁組
原則として6歳未満の未成年者の福祉のため特に必要があるときに、未成年者とその実親側との法律上の親族関係を消滅させ、実親子関係に準じる安定した養親子関係を家庭裁判所が成立させる縁組制度です。
養親となる者は、配偶者があり、原則として25歳以上の者で、夫婦共同で養子縁組をする必要があります。
また、離縁は原則として禁止されています。
相続に関する用語集の関連項目
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